無垢材
夫の念願の自然素材の我が家。
夫は、和風にこだわらなければ、ログハウスにしようと考えるほど、色々な家づくりの本を読み漁って、自然素材の良さを勉強していたようです。
夫に力説されて、私も自然素材の良さ、特に四季のある日本では、木材の湿度調整の能力の高さが大事なのだと少しだけ分かってきました。
我が家は、柱は、杉の木で、
トイレと脱衣所以外の床は全てヒノキの無垢材、壁は、珪藻土クロスです。
本当は、トイレも脱衣所も無垢材がよかったのですが、子どもが小さくて、これからトイレトレーニングも始まるので、汚しそうですし、トイレ内に手洗い場も作ったので、水はねの心配もあり、トイレと脱衣所だけは、床をビニール素材のものにしてもらいました。
また、壁も本当は、塗り壁が良かったのですが、予算の関係で、珪藻土クロスになりました。
工務店の社長は、契約前の打ち合わせの時、
行政などが行っている、木材の助成キャンペーンを何種類か強く勧めてきました。
また、社長は
「床に使う、ヒノキの無垢床ですが、『節あり』で見積もってますが、稀に市場で『節なし』の上物が『節あり』と同じ価格で売られることがあり、タイミングが合えば、そのままの値段で、節なしを使えます、約束はできませんが」
と、ことあるごとに言ってきました。
おそらく、予算にも重点を置いている私たち夫婦を積極的に契約に持っていくためだと思います。
打ち合わせの段階で、家のだいたいの坪数も決まっていました。
いざ、契約すると、社長から助成キャンペーンの話はぷつっとなくなりました。
夫から、「以前、聞かせてもらったキャンペーンで、応募できるキャンペーンなどあれば、応募したい」と社長に伝えると
社長は
「キャンペーンの応募資格で、『木材を○平米使ってる』という基準があり、お客様の坪数では、床だけではなく、壁も無垢材の板張りにしないと応募資格を得られません、壁も板張りの無垢材にしてしまうと費用が上がります。現段階では、当選するかどうかも分からないキャンペーンですが、それでも応募しますか?」
といった回答でした。
助成を受けられるか分からないのに、費用を上げて、壁まで無垢材を使う気にはなれず断念しました。
キャンペーンを社長が勧めてきていた時点で、私たちの家のだいたいの坪数も決まっていたのに、やっぱり適当な人だなと、、
大げさな言い方になりますが、期待させられてから裏切られたような感覚になりました。
だったら、最初からそんなこと言わなければいいのに、と。
また、床のヒノキについても、同様に、契約してから、しばらく何の音沙汰もありませんでした。
そんなある日、以前の記事に書いたとおり、社長が、施主である夫にも、私にも一切、説明、断りもなく、施工中の建築現場の家の中に、他の客を入れて見学会を行うという、法律にも抵触するような行動をしていたことが明るみになりました。
社長からは、「バタバタしていて施主の承諾をいただくのを忘れていました」と、完全な言い訳付きではありましたが、「すみませんでした」と言葉で謝罪もありました。
その後、社長からは、お詫びのつもりなのか、それまで節の有無について、全く触れてこなかったのに、突然「節なしが手に入ったので、リビングダイニングの床材を節なしでやらせてもらいます」とありました。
節なしでより一層、見た目が綺麗な床になることは単純に嬉しかったのですが、
後日、またもや、社長からの説明不足による細かいいざこざがあった時、社長から「うちも精一杯の金額なんです、ご機嫌直してもらおうと、節なしも入れさせてもらいましたし」との発言があり、『あれは、やっぱり詫びのつもりだったんだ』と分かりました。
節なしのヒノキは、とても綺麗ですが、住み始めて、綺麗な床を見るたびに、きっと「あぁ、色々大変だったな」と思い出すだろうなと思います。